「ともに生き、ともに輝く未来へ」をコンセプトに掲げる「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」。その2階にある「WA」スペースは、アイデアの合流点としてアゴラ(ギリシャ語で人が集まる場所)の役割を果たし、万博期間中の6カ月間、対談やパネルディスカッション、講演会などを通して、喫緊の世界課題について議論を展開しています。
今回の「WOMEN IN ART」では、女性アーティストたちにフォーカスしたWA ダイアローグ「WOMEN IN ART」を開催します。 本イベントは3つのセッションを通じて、「アートと女性」の視点からジェンダー平等や環境問題について議論を展開します。国内外で活躍するアーティストやキュレーター、コレクターを招き、多角的なクロストークから各テーマの現在位置と課題をあぶり出し、未来への展望と可能性を探ります。
※【美術手帖プレミアム会員限定】抽選で各回20名様、合計60名様をご招待します。当選された方には、大阪・関西万博の当日入場チケットも併せてプレゼント。大阪・関西万博への入場も含め無料でご参加いただける特別な機会です。詳細はこちらをご覧ください。
「アートを取り巻く環境とその多様性 ― ウーマン イン エコシステム」
ギャラリスト、アーティスト、アート・コレクターが、女性アーティストたちを取り巻く環境について語ります。
■日時:9月29日(月) 12:30 – 13:30
■登壇者
流麻二果(アーティスト)
大阪生まれ。日本の色彩文化を多角的に探求し、独自の色彩感覚によって油彩表現の可能性を拡張している。2002年から2008年にかけて、文化庁新進芸術家海外研修制度およびポーラ美術振興財団の研修制度によりニューヨークに滞在し制作を行い、トルコでもプロジェクトを実施。現在は国内外の美術館やギャラリーでの作品発表を中心に、建築空間の色彩監修をはじめ、さまざまなジャンルとのコラボレーションを通して、絵画の新たな可能性を切り拓いている。子どもたちにアートを届ける非営利団体「一時画伯」の発起人でもある。
Valeria Napoleone(アート・コレクター、「Valeria Napoleone XX」(女性作家支援プラットフォーム)創設者)
イタリア出身の国際的なアートコレクター、パトロン。女性の現代作家を支援し、1997年から一貫して女性作家の作品を中心に収集してきた。2015年には、美術館や展覧会空間における女性作家の可視性向上を目的としたプラットフォーム「Valeria Napoleone XX」を立ち上げ、作品の寄贈や制作支援を行っている。
2024年には、ニューヨーク大学において、現代美術と近現代美術研究を対象とした「Valeria Napoleone Linda Nochlin Professorship and Fellowship in Modern and Contemporary Art」を設立するなど、学術支援にも積極的に取り組んでいる。
蜷川実花(写真家、映画監督、現代美術家)
写真を中心として、映画、映像、空間インスタレーションも多く手がける。木村伊兵衛写真賞ほか数々の賞を受賞。これまでに写真集120冊以上を刊行するほか、個展は150回以上、グループ展は130回以上を国内外で開催。 個展「蜷川実花展with EiM:彼岸の光、此岸の影」(京都市京セラ美術館、2025 1月~3月)は、25万人を動員。
■モデレーター
久保田真帆(MAHO KUBOTA GALLERY ディレクター)
名古屋大学文学部卒業、ロンドンのサザビーズ・インスティテュートでポストウォー&コンテンポラリーアートを専攻。2つのギャラリーでディレクターを務めた後、2016年に東京・外苑前に自身のギャラリーを開設。ジュリアン・オピー、ギデオン・ルービン、安部典子やAKI INOMATAなど国内外の多様な世代のアーティストをリプレゼントするほか、パブリックアートの企画・運営や、国内外のアートフェアへの参加も積極的に行っている。
女性アーティストたちの表現や価値観を社会につなぎ、社会変革を推進するうえでのアートの可能性について対話を行います。
日時:9月29日(月) 15:00 – 16:00
■登壇者
ORLAN (ヴィジュアル アンド パフォーマンスアーティスト)
フランス出身、1960年代より活動を開始し、特に現代社会の身体の在り方を主題とし、伝統的・社会的・政治的・宗教的な規範や圧力に問いを投げかけている。外科手術を用いたパフォーマンスで広く知られるが、写真、映像、AR、AIなど、特定の素材や手法にとらわれない多様な表現で活動している。ポンピドゥー・センター(パリ)、MOMA(ニューヨーク)、LACMA(ロサンゼルス)、ウォーホル美術館(ピッツバーグ)、国立国際美術館(大阪)、ソンゴク美術館(ソウル)など、世界各地の主要美術館に収蔵。
Gong Yan (上海当代芸術博物館ディレクター)
上海当代芸術博物館のディレクター兼アーティスティック・ディレクター。上海視覚芸術学院の教授も務める。これまでに上海当代芸術博物館にて「篠原一男展」(2014)、「フセイン・チャラヤン展」(2021)、「伊東豊雄展」(2017)などの個展のキュレーションを手がけたほか、第11回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展中国館「Ordinary Architecture」の共同キュレーターなども担当した。
佐々木類(アーティスト)
高知県生まれ。身近にある自然や生活環境にインスピレーションを得ながら、主に保存や記録が可能な素材であるガラスを用い、自分が存在する場所で知覚した「微かな懐かしさ」のありようを探求している。ラトビア国立美術館(ラトビア)、金沢21世紀美術館、国立工芸館など作品収蔵多数。2025年9月からは国際芸術祭「あいち2025」に参加予定。
※新たにSputniko! さんのご登壇が決定いたしました。
Sputniko! (アーティスト、株式会社Cradle代表取締役社長)
ロボティクスなど多彩な手法を用いて、テクノロジーとアイデンティティ、現代社会の交差点を探求する作品を制作。遊び心にあふれながらも挑発的なアプローチでジェンダーなどのテーマを扱い、新興技術がもたらす倫理的・文化的影響を問いかけている。近年は社会起業家としても活動を広げており、職場で働く女性の健康とウェルビーイングを支援する企業Cradleを設立し、日本国内の75社以上の大手企業にサービスを提供している。
■モデレーター
後藤繫雄 (編集者、クリエイティブディレクター、アートプロデューサー、京都芸術大学名誉教授)
編集者として坂本龍一、篠山紀信、蜷川実花、奈良美智らのアーティストブックや写真集を多数編集し、コンテンポラリーアートに関する著作も多数。展覧会のプロデュースのほか、現代写真ギャラリー・出版社G/P+abpも主宰。主な著書に『アート戦略 コンテンポラリーアート虎の巻』(光村推古書院、2018)、『現代写真』(リトルモア、2023)、『現代写真とは何だろう』(筑摩書房、2024)などがある。2025年よりハイパーミュージアム飯能の館長を務める。
自然環境、生態系といった環境とアートはどのように対話してきたのでしょうか。異なるアプローチをしてきたアーティストたちが、それぞれの実践について語り合い、サステナビリティや気候変動といった現代の環境課題について、アートの視点から考察します。
日時:9月29日(月) 17:30 – 18:30
■登壇者
AKI INOMATA (アーティスト)
2008年、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。「つくる」行為が人間だけに特権的なものではないことに着目し、生物との共同作業のプロセスを作品化してきた。近年の展覧会に「第22回ミラノ・トリエンナーレ」(トリエンナーレデザイン美術館、2019)、「Broken Nature」(MoMA、2020)、「国際芸術祭 あいち2022」(岡家、2022)、「六本木クロッシング2022展」(森美術館、2022)、「バンコク・アート・ビエンナーレ2024」(BACC、2024)、など。
Mona Oren (アーティスト)
パリを拠点に活動する彫刻家。過去20年にわたりドローイングや写真、映像、インスタレーションも手がけてきた。近年は、植物や自然といった題材から、個人史に基づくより抽象的なテーマへと幅を広げている。2022年にヴィラ九条山で櫨蝋(ハゼロウ)と出会い、日本の伝統技術と自身の制作との共鳴を感じたことから、素材の実験と探究を続けている。
川内倫子 (写真家)
滋賀県生まれ。2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年に第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な著作に『Illuminance』(2011)、『あめつち』(2013)、『Halo』(2017)など。近年の展覧会に「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」(東京オペラシティ アートギャラリー、2022)など。
■モデレーター
長谷川祐子 (キュレーター、京都大学経営管理大学院 客員教授、前金沢21世紀美術館館長)
京都大学法学部卒業。東京藝術大学美術研究科修士課程修了。金沢21世紀美術館学芸課長及び芸術監督、東京都現代美術館学芸課長及び参事、金沢21世紀美術館館長などの要職を歴任。これまでサンパウロ (2010)、シャルジャ(2013)、モスクワ(2017)、タイ(2021)などでのビエンナーレや、フランスで日本文化を紹介する「ジャパノラマ:日本の現代アートの新しいヴィジョン」、「ジャポニスム 2018:深みへ―日本の美意識を求めて―」展を含む数々の国際展も企画。2020年に文化庁長官表彰、2015年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエ、2017年にブラジル文化勲章、2024年にフランス芸術文化勲章オフィシエを受賞。
※各モデレーター、登壇者は変更になる可能性がございます。
日時:2025年9月29日(月)
会場:大阪・関西万博 ウーマンズパビリオン「WAスペース」
主催:カルティエ
協力:美術手帖
【SESSION 1】
12:00 受付開始
12:30 イベント開始
13:30 イベント終了
【SESSION 2】
14:30 受付開始
15:00 イベント開始
16:00 イベント終了
【SESSION 3】
17:00 受付開始
17:30 イベント開始
18:30 イベント終了
※各回入れ替え制
下記サイトにアクセスいただき、お申し込みください。
https://register.cartier.com/event/en/wa-2025
※先着順のため、満席の場合にはお申し込みいただけないことがございます
定員:各セッション20名
参加費:無料
※9月29日当日の大阪・関西万博チケットの購入が必要です。
※入場チケット購入ガイド:https://www.expo2025.or.jp/tickets-index/information/
※【美術手帖プレミアム会員限定】抽選で各回20名様、合計60名様をご招待します。当選された方には、大阪・関西万博の当日入場チケットも併せてプレゼント。大阪・関西万博への入場も含め無料でご参加いただける特別な機会です。詳細はこちらをご覧ください。